変圧器の騒音の発生原因と騒音の低減対策について説明します。
目次
- 変圧器の騒音の発生原因は何か
- 変圧器の騒音を低減するためはどうするか
- まとめ
1.変圧器の騒音の発生原因は何か
始めに変圧器の騒音の発生原因について説明します。
騒音の発生原因は2つあります。
変圧器本体のものと冷却器によるものがあります。
(1)変圧器本体の騒音
・けい素鋼板の鉄心を交流で磁化するとき,磁化の半サイクルごとに鉄心が収縮する。この磁気ひずみによっておこる振動で発生する騒音。
・鉄心の継ぎ目(鉄板の成層間)に働く磁力による振動が原因で発生する騒音。
・コイル,導体間に働く電磁力による振動が原因で発生する騒音。
・タンクやその他の変圧器周りの構造体の共振や,不完全な接触部に触れたことで発生する騒音。
(2)冷却器から発生する騒音
・風冷式変圧器の場合,冷却ファンそのものから,また,冷却器の共振から騒音が発生する。
・油循環冷却式変圧器の場合,送油ポンプの騒音もわずかだが発生する。
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2.変圧器の騒音を低減するためにはどうするか
(1)変圧器本体への対策
・鉄心の磁束密度を低くして,磁気ひずみを抑制する。
・磁気ひずみの少ない材質(高磁束密度けい素鋼板)を使用する。
・鉄心構造,処理,鉄心の締付等の施工時の組み立てをしっかりと管理する。
・鉄心や周囲の構造物の共振をさけるような寸法とする。
・二重タンク構造とし,本体とタンクの間に吸音材を充填しておく。
・鉄心の振動がなるべくタンクに伝わらないよう防振ゴムを挿入しておく。
(2)冷却ファンへの対策
・ファンの回転数を制御する。低騒音ファンを採用する。冷却器を防音構造とする。
(3)音を遮る対策
・防音壁を設置する。
・屋内式の変圧器を志向する。あるいは,変圧器本体を屋内,冷却器を屋外とした送油自冷却式とする。なお,都心の地下変電所では,騒音の少ない水冷式とする。変圧器室の周囲温度を下げるためのファンは騒音の少ないものを選定し,風が通る穴にはロックウールなどの吸音材を貼っておくことで騒音を抑制する。
3.まとめ
いかがでしたか。
変圧器の騒音は大事な機器であるがゆえに悩ましいです。
対策としては,吸音材の活用,冷却フォンの低騒音化,防護壁の設置等の物理的な対策が必要になりますね。
それでは,人間万事塞翁が馬。人生,何事も楽しみましょう!
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