不平衡負荷がタービン発電機に及ぼす影響とその対策について説明する。
目次
- 不平衡負荷がタービン発電機に及ぼす影響
- タービン発電機への不平衡負荷の影響の対策
- まとめ
1.不平衡負荷がタービン発電機に及ぼす影響
タービン発電機に不平衡負荷がかかると,固定子に逆相電流が流れる。
このため回転子磁界と反対方向に,同じ速度で回転する磁界が発生し,回転子表面に系統周波数の2倍の周波数の制動電流が流れる。
この電流は主として回転子の歯部の表面や,くさびを流れ,コイル支持環を通って還流し,回転子には以下のような危険が生じる。
(1)くさびが過熱し,強度が低下して破壊する。
(2)コイル支持環が過熱されて膨張し,回転子との間に隙間を生ずるようになり,接触面でアークを発生し焼損したり,穴があいたりする。
2.タービン発電機への不平衡負荷の影響の対策
対策は以下の通り。
回転子の構造面では,
①くさびの材料を高温でも抗張力の大きなものにする。
②くさびとコイル支持環の下に,制動巻線を入れて電流を吸収し,くさびやコイルの支持環の発熱を抑える。
次に,保護方式の面では,逆相継電器によって逆相電流値とその継続時間を検出して発電機を解列することも行われる。
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