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明日,精神科医院に行って,数カ月前から受けていたWAIS-Ⅲの結果とサジェスションを受けに行く予定です。
口頭で医師からは,ASDの診断にはならないが,傾向はありますと説明を受けています。
いわゆるASDのグレーゾーン。作動記憶が弱く,処理速度が高い。この差が大きいとのこと。
バランスの悪さと,作動記憶,すなわち,ワーキングメモリの弱さが生きづらさの原因であったことがはっきりした瞬間だった。
WAISの試験を受けていた時から感じていたのだが,自分は聴覚情報処理が遅く,そのうちに記憶から情報が消えてしまう。こうなると,会話の内容が虫食いになってしまい,理解するのが高度な能力が必要となるが,そんな能力があるわけでもなく,単純に混乱して,パニックになり,会話から脱落してしまう。
そんなかんだで,会社の中で,会議の議論から脱落,部下からの説明内容に脱落,お客さまと打ち合わせした内容を社内で伝えようとした場合に会話の詳細が消えてしまい,説明できないといったことが起こっていたのだ。一言,付け加えると上司からの指示は意外と問題なくこなせていた。その理由は,上司はしっかりと仕事をしてほしいので,私の理解度を確認しながら,同じことを何度も理解できるまで繰り返したからだ。
このような感じで,原因不明の生きづらさを感じている人は,宗教的なスピチュアルな世界に進むよりも,自分の能力を定量的に把握することが先決だと考える。なぜなら,スピチュアルは考え方の世界であり,その時はモチベーションが上がるかもしれないが,生きづらさを感じる出来事は我々には継続的に起こるのだから。
自分の能力の凹凸を定量的に把握できれば,凹部が生きづらさの原因なのだから事前にはまることが出来事や仕事がある程度予測できるようになるのだ。
凹部の出来事が現れそうであれば,自分は苦手であることを述べて,得意とする定型発達の方にお願いするといった対応もできる(アウトソーシングですね)。
だれも苦手な人にやらせて,出来が悪くなることを望む人がいないし,それでもやらされるのであれば,案の定,上手くいかないから,だから先に言ったでしょ!と開き直ることもできる。さらに良いことは,自分の凹凸を知っておくと,凹部が上手くいかないことが分かっているのだから,できない自分が許せるようになるのです。これは非常に大きな成長で,スピチュアルでは絶対に得られない正しい自己認知となります。精神的にとっても楽になりますよ。
また,凹部に時間をかけることが少なくなります。これはどのような意味かと言いますと,自分の凹部を知らないと,普通にこなしている定型発達レベルに凹部をもっていこうとすると,とてつもない努力が必要となるのです。
例えば,会社の仕事を家に持って帰って,残業もでないところで,受験勉強のように努力する。それで会社にいって,定型発達の人と比べたら,その人よりも少し劣るレベル。その定型発達の人は,別に家に持って帰って,自分の時間を使って準備をしているわけではない。こんなことが凹部を知らないと自然に起こっていると推察します(実際に,自分では普通に起こっていました)。
だから,自分の凹部を知って,凹部を効率的に上手く処理する方法を学ばなければ,ASD/ADHDの生きづらさは本質的には解消されないのです。
お金はトータル3万円くらい使って,診断を受けることになるのだけど,自分としては3万円の価値はあったと考えています。生きづらさでお悩みの方は,参考にしてくださいな。
それでは,7日目の問題を記載しますので,よかったら音声教材をご購入くださいね。
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1.算数文章題
(1)1mの重さが1.3kgの延べ棒があります。この延べ棒0.7mの重さは何kgですか。
答え:0.91kg
(2)補修テープを2.5mずつ5本に切りました。補修テープは,はじめに何mありましたか。
答え:12.5m
(3)テーブルシートを0.6m買ったら,代金が2100円でした。このテーブルシート1mの値段はいくらですか。
答え:3500円
(4)ドレッシング3.2㍑の重さを測ったら4kgでした。このドレッシング1㍑の重さは何kgですか。
答え:1.25kg
(5)畑1m2から3.4kgのじゃがいもがとれるとすると,2.5m2の畑からは何kgのじゃがいもがとれますか。
答え:8.5kg
(6)A都市の面積は20km2で,人口は2900人です。B都市の面積は30km2で,人口4500人です。人口密度はどちらがどの程度高いでしょうか。
答え:A都市145人/km2,B都市150人/km2でB都市の方が5人/km2高い
(7)1mあたりの重さが40gの木材があります。この木材を何mか切り取って,重さを測ったら280gありました。切り取った長さは何mですか。
答え:7m
(8)れんくんは自転車で6分間に780m進みました。れんくんの自転車は分速何mで走りましたか。
答え:分速130m
(9)分速1500mで飛んでいるツルがいます。このツルの秒速は何mですか。
答え:秒速25m
(10)りくとくんの乗ったバスは,時速48kmで走っています。このバスは,20分間に何km進むことができますか。
答え:16km
2.一口メモ
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WAIS-Ⅲについて,いろいろ述べましたが,凹部だけでなく,凸部も分かります。
人と言うのは,周りの人の良いところ,悪いところはよく見えても,肝心な自分のことは,良いところも,悪いところもうまく見えていないもの。見えていても,歪んで見えていたり,誤って見えていたりと,結局は灯台下暗しとは,まさにこのことなのでしょう。
本当の自分に出会い,自分を理解して,未来に向かって自分をプロデュースしていく。そんな作業をしている内に,自分のことを本当に愛おしく思い,本当の自信,誰が何をいっても折れない,何が起こっても折れないような自分が創り出されるのだと思います。
そんな日を目指して,ASD/ADHDらしい正しい努力を積み重ねていきましょうね。
それでは,人間万事塞翁が馬。人生,何事も楽しみましょう!
3.補足:WAIS-Ⅲの簡易解説
WAIS-IIIでは
言語性IQ (VIQ)+動作性IQ (PIQ)→全検査IQ (FIQ)で,IQが求められます。
言語性IQ:耳で聞いた情報を処理する能力や言葉を使って考え,表現する能力
動作性IQ:目で見た情報を処理する能力,非言語的な知識や空間的な動きを把握する能力
全検査IQ:言語性IQと動作性IQから算出される総合的な知的発達の水準を示すIQです。
言語性IQは生育環境や学習環境の影響を受けやすい,動作性IQは後天的な要素の影響を受けにくい傾向があります。
IQは,同世代の集団において,どの程度の知的発達の水準にあるかを表した数値です。
平均値は100で,点数が平均より高ければIQは100以上になり,点数が平均より低ければ,IQは100以下になります。
130〜:特に高い
120〜129:高い
110〜119:平均の上
90〜109:平均
80〜89:平均の下
70〜79:境界域
〜69:知的障害
次は群指数です。試験で行う下位検査項目を合成して求めます。
WAIS-IIIでは,14種類の下位検査項目があります。
1.単語の意味を答える「単語」
2.二種類の単語の類似点を答える「類似」
3.一般知識の問題に答える「知識」
4.日常生活のルールや常識に関する問題に答える「理解」
5.小学校で習う範囲の算数の問題に暗算で答える「算数」
6.耳で聞いた数字をルールに従って復唱する「数唱」
7.耳で聞いた数字や五十音をルールに従って復唱する「語音」
8.イラストが描かれたカードをストーリー順に並びかえる「絵画配列」
9.一部が欠けたイラストを見て,足りない部分を指摘する「絵画完成」
10.積木を並べて見本と同じ模様を作る「積木模様」
11.部が空欄の図に当てはまるパーツを探して当てはめる「行列推理」
12.見本の記号を複数の記号の中から見つける「記号探し」
13.簡単な符号を見本通りに書き写す「符号」
14.パズルを組み合わせて見本と同じ形を作る「組合せ」
下位検査項目は全て19点満点で,平均が10点になります。
8点〜11点:平均
14点〜:高い
これらの下位検査項目の点数を四つの項目に分けて数値化したものを群指数と呼びます。
群指数はIQではありませんが,平均値を100とする点や知的水準の分類は先に述べたIQと同じです。群指数には,
言語理解 (VC):言語による知識を状況に応じて利用する能力を示す
知覚統合 (PO):目で見た情報を取り込み,要素を関連付けてまとめる能力
作動記憶 (WM):注意を維持して耳で聞いた情報を処理する能力(ワーキングメモリ)
処理速度 (PS):目で見た情報を事務的に多く正確に処理する能
があります。
各々は以下の下位試験項目から構成されています。
言語理解←単語,類似,知識
知覚統合←絵画完成,積木模様,行列推理
作動記憶←算数,数唱,語音
処理速度←記号探し,符号
理解,絵画配列,組合せは群指数で使いません。
各IQは以下の群指数で構成されています。
言語性IQ ← 言語理解+作動記憶
動作性IQ ←知覚統合+処理速度
診断について
言語性IQと動作性IQの差をディスクレパンシーと呼ぶ。
これが15以上ある場合は,発達障害の疑いありと診断されます。
しかし,ディスクレパンシーよりも重要なのは,群指数や下位検査項目の点数のばらつきです。
発達障害ではない人の場合,群指数の差は15以内に収まると言われています。
群指数の差が15を越える場合は,発達障害の疑いありと判断されます。
下位検査項目の点数の差も、発達障害ではない人は5〜6以内に収まると言われています
下位検査項目の点数の差が6を越える場合,発達障害の疑いありと判断されます。
群指数や下位検査項目の点数の差が大きいほど,日常生活で困難な状況が起こりやすいと言われています。
全検査IQが100未満であっても,群指数や下位検査項目の差が小さければ,発達障害と診断されることはありません。
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